皐月くんは、どうとも思ってないの?
聞くのすら、怖くなって───私は結局、そのまま皐月くんと言葉を交わすことなく、学校へ来てしまった。
心なしか、視界までぐらついているような気がして、私は大きくため息をついた。
次の授業は、教室移動だから用具持って行かなくちゃ。
机から、教科書とノートを取り出して、私は教室を出た。
もしかしたら、皐月くんとすれ違うんじゃないかって、びくびくしながら、廊下を歩く。
この状態で、皐月くんに会ったら、きっと私は……泣いてしまうかもしれない。
そんなところ、見られたくない。
皐月くんにこれ以上、嫌われたくない。嫌がられたくない。
ああ、だめだ。足がふらついてしまう。
なんでだろう、頭が痛い。
寝不足かな……そう思って、頭を押さえたそのとき。
「白井さん」
その爽やかな声に、私の肩がびくりと震えた。



