───どくん、どくん。
皐月くんの顔を、見るたびに心臓が痛い。
痛い、痛い、痛い。
皐月くんが、すっと私の体から離れる。けれど、熱くなっていく体の体温が、下がることはない。
そして、
「ん」
皐月くんが、不器用に私に手を差し伸べてくれる。
『そんなに御影くんをかばうなんて、
もしかして、白井さん御影くんのこと好きなの?』
そっと、手を伸ばしたそのとき、頭の中に水瀬くんの言葉がよぎった。
これが、……すき……?
皐月くんの顔を見るたびに、
皐月くんのことを考えるたびに、
皐月くんのことを思い出すたびに───心臓が、はちきれそうに痛くて、甘くて、苦いこの───思いが……。



