「き、きょ、今日は一人で勉強したい気分で」
私がそういうと、皐月くんはしばらくじっと私を見た後、
「ふぅん」
とだけ言って、さっさと翔太の隣に行くと、仲良く2人でテレビを見始める。
うー……変に意識したりしちゃだめだ。
そう、水瀬くんの言葉に惑わされたり、しちゃだめだ。
じいっとテレビ画面を見る皐月くんは相変わらず、表情を変えないからまったく、感情が読み取れない。
『ゆりのことを好きだって、言ったのは
───嘘だよ』
ふいに、皐月くんが昨日言った言葉を思い出す。
あの時は、何も考えられなくて───ただ父の表情と同じだ、と思ったけれど。
今、思い返すと───ずきんと、私の心の奥で痛みが走る。
……皐月くんは、私のことが好きだって言ったのは嘘、なんだろうか。
でも、あの表情は───



