違う、違う、違う、違うっ!
私が、私が……皐月くんを、す、す。
「ち、違うっ……!!」
頭がぐちゃぐちゃだ。
私は髪を振り乱して、家へと続く道路を走る、走る、走る。
私が───皐月くんを?
でも、それは、あ、う。
考えれば考えるほど、頭の中に皐月くんの顔が思い浮かんで顔が熱くなる。
通りすがる通行人が、私の顔を見て驚いたように目を見開いているというのに、
そんなことも頭に入らなくなって、私はひたすらに走った。
「私はっ……」
私は───皐月くんが……?
その先を考えてみようとしたけれど、頭の中がぐちゃぐちゃでもう、先は全然考えられなかった。



