「だって、一日一回は言ってないと忘れられそうだから」
「一体どんな心配してるの」
「御影くんに何もしないで取られるのは、ごめんだから」
御影くん、という言葉に私はびくっと震えてしまった。
顔が、熱い。
熱い、熱い。……熱い。
皐月くんの名前を聞くだけで、胸がバクバク言いすぎて、破裂してしまいそう。
そんな私に気付いたのか、水瀬くんは低い声で、
「御影くんと何かあったの?」
「……べ、別にな、何も」
顔を覗き込まれそうになって、慌てて顔をそらす。
水瀬くんはしばらく、黙ったままでいたけれど、
「御影くんなんなかのどこがいいのか全く分からないけど」
と、いらだたしげな声で、そういった。
それを聞いた瞬間、ぷつり、と私の中の何かが切れたような音が聞こえた。
「……水瀬くんは御影くんのこと、何も知らないでしょう」
自分が予想以上に、低い感情を押し込めたような声が出てきて、驚く。



