なんで私も接待しなくちゃいけないんだろう。
人前にでるのは、得意じゃないのに。
ましてや、男装をしてお客に接客しなくちゃいけないと思うと、気分が沈んでしまう。
クラスの女子たちに押しに押されて、
「白百合姫の男装が見たい!」
とか、
「白百合姫は接待するべきだよ!」
という強い要望に、私はクラスの雰囲気を壊すことができなくって、結局請け負ってしまったのだ。
「……人前は、苦手なのに」
「えー俺は楽しみだけどな?」
「……」
他人事のように、水瀬くんがにやにやしながら私に嫌味たらしく言ってくる。
「あ、俺のはちょっとでかいだろうから、袖とかまくって、ベルトしたほうがいいんじゃない」
「サイズが合わなかったら、やらないという選択は、」
「ないよ」
「……」
しぶしぶ、私は教室の隅っこに、カーテンをつけた即席の更衣室で、着替えることに。



