むっとして、水瀬くんを睨みつけると、
水瀬くんはくすくす笑いながら、怒ったところも可愛いねなんて言い始めるんだから、もうたまったものじゃない。
……こんな言葉にいちいち真に受けていたら、私疲れるもん。
「ふぅん、やっぱり御影くんカンチガイしちゃったんだ」
「勘違い?」
「ほら、昨日部屋の前で髪のごみを取ってあげたときに……あーやっぱり、何でもない」
髪?
ごみ?
確かに、ノートを渡したときに髪にごみが付いているって、取ってもらったけど……それが御影くんと関係しているの?
まったく関連性が感じられない。
「ま、俺としては好都合なんだけどさ」
水瀬くんはそういって、言葉を切ると話を切り替える。
「それで、白井さんの衣装だけど……一応、俺の夏服持ってきたよ」
「……ありがとう……」
水瀬くんがにやにやしながら、私に夏服の入った紙袋を渡してくれる。
じっと、中を見て……私の気力も削られていく。



