お父さんは、嘘がへたくそだから。
いつも不機嫌顔で、不器用で、寡黙な人で。
私を叱ってばかりの父親だけれど───それ以上に、一人で抱え込む人だと、私は知っていたから。
『……ゆり』
お父さんが、私の名前を呼んだ。
しばらく困ったように、顔をしかめた後───ポケットから、何かを差し出した。
『わあっ……』
私の口から、感嘆の声が漏れる。
お父さんの大きな掌には、きらきらと光る、星形のネックレス。
それを手に取ると、お父さんは私の頭を両手で包み込むと、そっとおでことおでこを合わせてきた。
そんなことをされたのは、初めてで私は、言葉を失ってしまった。
『帰ってきたら、ゆりに誕生日プレゼントをあげるよ。
それは、一つ目』
『……本当に?』
じっと見上げると、お父さんがぎこちなく微笑む。
初めて、お父さんからプレゼントをもらったっ。



