だって、ゆりはその言葉を聞いた瞬間。
驚いたように目を見開いて、恥ずかしそうに顔を赤らめたかと思ったら、すぐに俺から視線をそらしたから。
……ほんと、ゆりって分かりやすすぎ。
もう、そんなの好きだって言ってるようなもんだっての。
感覚が、マヒしてしまったみたいだった。
悲しいのか、苦しいのか、悔しいのか、寂しいのか、もう何が何だか、全然わからなくて。
自分のことなのに、何を考えているのか、何を考えたらいいのか、まったく分からなくて。
俺は、ゆっくりと立ち上がって、いまだ顔をそむけるゆりの髪をひとふさ、すくった。
そうすると、ゆりは驚いたように見上げた、そのとき───
───そっと、ゆりの額に自分の唇を押し当てた。



