やばい、可愛すぎ。


***


かちゃり、とドアの向こう側で音が聞こえて。


俺は、いつの間にか閉じていた重い瞼をゆっくりと開く。


もう、部屋は真っ暗で明かり一つない。重い頭を押さえながら、立ち上がると立ち上がった拍子に、とん、ともたれかかっていたドアにぶつかってしまう。



そして、その音に反応したかのように、


「……皐月くん?」



と、くぐもったゆりの声が、聞こえた。


思わず笑みがこぼれそうになるほど、安心するゆりの声も、

今は聞くだけで、胸が張り裂けそうになる。


「起きてる?」


「……」


「あ、ドアの前に皐月くんの好きなオムライスと、オニオンスープ置いてあるから……気が向いたら、食べてね。

 
 ……皐月くん……?」



ゆりが、俺の名前を呼ぶ。