触れられた手の大きさも、温かさも───全部が、皐月くんとは違う。
驚いて振り払おうと、したその時。
───私のおでこに柔らかいものが、押し付けられていた。
「っっ!!!」
私が驚いて、慌てて手を振り払っておでこを押さえつけながら、数歩後ろに下がると、
水瀬くんはくすくすと笑いながら、言う。
「別に警戒しなくていいよ。
今日はこれ以上のこと、するつもりないし」
「なっ……!!」
「鈍感な白井さんのせいで、本性を出すしかなかったんだから」
言葉を詰まらせる、私に水瀬くんはくすり、と腹黒く微笑むと首を傾けた。
「これに懲りたら、
ちょっと俺のことも視野に入れてね?」



