「───じゃあ、決まり。
授業が終わったら、学園祭組と普通組に別れてそのあと、校門に集合ね」
爽やかな笑みで、水瀬くんがにっこりほほ笑む。
そのあと、私ががっくり肩を落としたことは言うまでもなく───
***
「はい、じゃあ今から学園祭の出し物決めたいと思います」
お昼の後、二つ授業を挟んだ後HRで、私たちは教卓の前に立って指示をしている最中だった
。
こういう行事で、実行委員なんてやったことがなかった私は、相当ぎこちないはず。
けれど、そういう役をよくやっている水瀬くんのおかげで、クラスはまとまって意見ができた。
黒板に今まで出てきた案を、すらすら書きとめていく。
今のところ出ているのが、劇とお化け屋敷と、男装カフェなどなど。
それぞれに多数決を取ることになって、みんなが一斉に机に伏せるのを見るのは、
いつも伏せる側としては新鮮な感じ。
そして決まったのは───
「───男装カフェに決定しました」



