やばい、可愛すぎ。



今まで私、勉強だって欠かさなくやってきたつもりなのだ。


だから、切羽詰まっているわけではないけれど、こうしてテスト週間が近づいてくると、どうしても不安になる。


私は、私の約束のために、今まで頑張ってきたのだから。


こんなところで、破るようなことをしたくない。



「じゃあ、一緒に勉強しない?」


「え?」


水瀬くんが思いついたように、私に笑みを向けると、


「俺も白井さんほど頭は良くないけど、一緒に勉強するなら効率も上がらない?」


……そういえば、あんまり気にしたことはなかったけれど、水瀬くんの名前はいつも私の近くにあったような……。


よく思い出せなくて、首を傾けてると、


「さっすがー学年第二位の言うことは違うね」


「褒め言葉として受け取っておくね」


「全力で嫌味なんだけどな」



小夏ちゃんと水瀬くんとのやりとりに、そういえば張り出されたテストの順位に水瀬くんが二位で載っていたことを、思い出す。