やばい、可愛すぎ。

『一緒に、ご飯を食べたり。一緒に、テレビを見たり。一緒に、お皿洗いしたり。一緒に、お話したり。時にはケンカだってして』



『皐月と、いろんなことを一緒にしたいわね』


すっと、頭の中に母親のあの優しげな笑みが浮かんでくる。


そうだ、全部当たり前で誰もが普通にしていることで───でも、俺にとっては。



「……ずっとっ……羨ましかった……っ」


「うん」


ゆりが、小さく頷いてそれから優しく優しく、あの頃の母のように頭を撫でてくれる。

触れる温かさは、お母さんとそっくりで……思わず、じわりと、心の奥から何かがあふれてきそうになる。



「……ずっと……ずっと、お母さんと……したかったこと、だっだから……っ」


「うん」


堪えられなくなる。

声が震えて、せき止めていたものが流れ落ちていく。


「ずっとサツキって……呼んで、欲しくて」


「……うん」


「でもっ……もう、お母さんは……俺のこと、覚えてないから……っ」


「うん」