やばい、可愛すぎ。

もしかして。

嫌な考えが、頭の中をよぎって───打ち消す間もなく、ゆりが部屋のドアを開けた。


「わ、真っ暗。ちょっと電気付けるね」


ドアを開けた瞬間、かつおと昆布のいい香りが広まる。ゆりが持っているお盆の上にはどんぶりと、水の入った小さなガラスコップが乗せられていた。


それを机に置いた後、かち、という音とともに部屋に明かりがともる。


そして───俺の持っていた、その紙ははっきりと輪郭を現した。



「今日はうどんだよ。これなら皐月くんも食べられると思ってつく……」


そこまで口にして、ゆりの顔が俺の手元に止まった。


それから───目を見開いて、何かを口にしようと口を開くものの───結局、何も言わないで唇を強くかみしめた。


その態度に、俺は確信してしまった。まさか、とまさかまさかと思っていたけれど。



「……これ、なに」




俺の口から出た言葉は、あまりにも鋭くとがったような口調だった。