「───」
ふと、頬に温かな何かが触れたような、気がした。
その温かさはまるで───お母さんのように、優しくて。
誰?
そう思って、ゆっくりと重くなった瞼を開いて───
「───っっさ、あ、うぅ、ささささ皐月くん……っ!!」
ゆりが目を見開いて、
俺を見たかと思うと触れていた手をぱっと、後ろに隠して……それからじっと俺のことを見つめていた。
「……何?ゆりのくせに、積極的」
「ち、ちちちち違うっ」
俺がちょっとからかってやるだけで、ゆりは恥ずかしそうに眉を寄せながら否定してくる。
あー可愛い。
って、こんな時にもからかうとか。



