「……熱のせいだ……っ」
そう、熱のせいで口が滑って。
だから、別にこれは俺の本心じゃないっ違うっ!
こうやって一人で悶えながら、後悔している自分がますます恥ずかしくなって、俺は布団を手繰り寄せて、叫びたい衝動を抑える。
よりにもよって……ゆりに、見られるなんて。
あー忘れたいっ消し去りたい……っ!!
恥ずかしがっているのも、時間の無駄。……もしかしたら、もしかしたらゆりだって忘れているかもしれないし……ほんと、そうだったらいいのに。
俺は気を取り直して、すっと顔を上げた。
机に手を伸ばして、小鍋とれんげが置いてあったおぼんごと取って、自分の膝の上に乗せて、
小鍋のふたをそっと開いてみる。
朝からしばらくたってはいたけれど、温かなおいしそうな卵粥の匂いと、ふわふわと浮かぶ白い湯気に、少しだけ笑みが漏れる。
「……いただきます」
手を合わせて、いうその言葉もようやく慣れてきた。



