ただし、とつけて。 まるで水瀬くんは何かを決めるような、意志の強い瞳でじっと私を見て言った。 「───学園祭で、俺と一緒に回ってくれるなら」 「分かった」 私は悩むことなく、即答した。 そしてその返答に、水瀬くんは面を食らったようにしばらく表情を動かさなかった。 それから───そっか、と小さく笑いながら負けちゃったな、とつぶやいているのが聞こえる。 けれど、その言葉はするりと私の耳から通り過ぎて、頭の中は皐月くんのことでいっぱいになっていたから。