「……嘘くさ」 どうせ、俺のことなんて見てないくせに。 家とか、顔とか、そういうので判断してるくせに。 すきだって、勘違いも甚だしいんだよ。 もやもやした気持ちのまま、クッキーを見ているとやけに、 胸やけにも似た感情に、俺は近くにあったゴミ箱に、 ───ガッタンっ! と、投げつける。 「……はー」 天井を見上げながら、ぼーっとしていた、そのとき。