「……いで」 小さなつぶやき、が雨の音に溶けていく。 引っ張られた、服の袖が小さく震える。 「……いか、ないで」 「さ、つき……くん?」 声が、震える。 どうしたんだろう、どうしてどうして、どうして───私、こんなに胸がきゅうううってなって。