「……はい、えーっと……取り敢えず今日は何人かに分かれて作業をやってもらいます」
先生が申し訳ない顔をして、小さな声で話を進め始めた。
私はいたたまれなくなって先生に心の中で、ごめんなさいと何度も謝った。
「えーっと、じゃあ白井さん」
「……あ、はい」
急に名前を呼ばれて、恥ずかしくて伏せていた顔を上げると、
「学園祭の栞の表紙絵を募集する紙、プリントアウト用に書いてもらえるかな?
えーっともう一人くらい……」
「じゃあ、俺がやります」
私の前に座っていた水瀬くんが、手を上げた。
「水瀬に任せるくらいなら俺がやる」
と、その直後にしかめっ面の皐月くんが、水瀬くんを睨みつけながらそういう。



