あれ、皐月くんのクラスは高梨くんが実行いいんじゃなかったっけ?
私が戸惑いながら皐月くんをちらちら見ていると、
前に座っていた水瀬くんがすっと目を細めて、あまりにも冷たい声で、
「なんで御影くんがいるの?」
と、眉を寄せながら、そういった。
「高梨がどーしてもって言うから、代わっただけ」
御影くんは、首を傾けながらおかしそうに目を細めて、言った。
「……どうしても?それは御影君のほうなんじゃない?」
「そっちこそ、下心丸出しのくせに爽やかに笑ってんなよウザイ」
「御影くんに言われたくないけど。
っていうか、白井さんの隣になんで座るわけ?」
「お前こそなんで前に座ってんだよ」
あの、お二人さんこんなところで喧嘩なんて、しないでよ。
……視線、痛いから。



