何気なく、
「2人とも仲がいいんだね」
と言ってみると、皐月くんと水瀬くんが同時に私のほうを見て、
「やめろ、こんな奴と仲いいとか。吐き気がする」
「御影くんと仲いいなんて、死んでもごめんかな」
同時に否定してくる。息ぴったり。
そのことが癪に障ったのか、皐月くんはふっと顔をそらしてしまう。
「じゃ、こんな奴置いておいて行こうか、白井さん」
「……誰がゆりと一緒に行っていいって言った」
「いちいち御影くんの許可取らないと、だめだなんて法律ないよ?
あ、それと俺達帰りは一緒に、
学園祭の会議があるから邪魔しないでさっさと帰ってね」
「っ……!」
水瀬くんはやたらと一緒に、と強調して私を先導し始めた。



