今日は珍しく、皐月くんが、
「翔太の幼稚園についてく」
と言ってきたので、私たち三人は幼稚園へ翔太を送りに行った。
翔太と私は手を繋いでいるのに、
隣に並んでいながら、手を繋がない皐月くんに、
「サツキはてれやなのかー?」
「違う、全然」
「おねーちゃんサツキはつんでれ、なんだよー」
「違うって言ってんだろ、ガキ」
「ガキじゃないもん、翔太だもん」
「なら俺のこともサツキお兄ちゃんって呼べよ、ガ・キ」
「ふんっサ・ツ・キ」
何時からこの二人は、こんなに仲良くなったんだろう?
皐月くんも翔太には手が上がらないようで、言い返す言葉にも甘さが残っていて、思わず笑ってしまう。



