「……あ、ぅう」


白井は真っ赤な顔を両手で隠して、俺から視線を逸らす。

耳隠れてないから。ほんと、赤すぎ。


「あーどうしよっかな。

 白井の男性恐怖症の手伝いもあるし、石鹸投げつけられてけがしたし。

 どう責任とってくれんの?」


「……どうすれば、いいの」


眉を寄せながらそう、聞いてくるので───一瞬思いうかんだ言葉を、意地悪な笑みとともに言ってやる。




「───キスしてくれたら、許してやってもいいよ」




すっと絆創膏の張っていないほうの頬を指さして、言うと、



「きっ……?馬鹿言わないでっ冗談言うならもう帰りますっ」



うろたえてるうろたえてる。