しーんと静まり返った、教室。
ドアが閉じられた音とともに、すっと御影くんの体が離れていく。熱が奪われるように。
そして───
「……っはあ、はあ……っ」
「ぇ、え?だ、大丈夫っ!?」
いきなりしゃがみこんだかと思うと、御影くんは息を荒くしながら覗き込む私を、きっと睨みつけた。
「これがっ、大丈夫に見える?」
よく見てみると、御影くんの髪の毛はあんなにさらさらで透き通っているようにさえ見えたのに、今は乱れていし、
制服も崩れていて、いつもみたいに冷静で意地悪ばかりする御影くんとはかけ離れた格好だ。
「ど、どうしたの?忘れ物?」



