それをあむ、と口でもらって、
「……怒ってるかな」
ポッキーをもぐもぐ食べながら、無意識的に小さくなってしまった声で、小夏ちゃんに囁いた。
「さあ?
私の聞いたことろでは、っていうか聞いたことしかないんだけどね。
御影クン、ゆりのこときにな、……あーやっぱりなんでもないよ」
小夏ちゃんは箱から出したポッキーを、口と指で挟んで真ん中をぽきっとおりながら、そういった。
「……ああーっもう、私のばかぁ……」
いきなり、石鹸投げて。
出てけって、大声で叫んで。
机におでこをこすりつけながら、自分の馬鹿さ加減に呆れてしまう。
「まあ、怒ってるかどうかは後にして、謝ったほうがいいのは確かなんじゃないかな」
「……うん、そうする」



