「うわ、雨だ……」 ぽつぽつと降りしきる雨に、私は顔をしかめた。 天気予報だと、降水確率20%だって言ってたのに。 授業終わりの昇降口の前は、携帯を片手に親の迎えを待つ人や、 雨を私のようにじいっと見つめている人であふれかえっていた。 雷もすごいから、きっと部活も休みなんだ。 私は、くっと上を見上げて─── 「よし」 鞄を胸の前に抱えて、スーパーまで踏み出した。