「だ、大丈夫?」 心配そうに、眉を下げながら高梨のほうを見る。 「大丈夫、大丈夫」 「大丈夫じゃないわっ!」 暴れる高梨がうっとおしくて、俺は手を離してやった。 はー死ぬかと思った、とぜーぜー息を吐く高梨。 「お前最近俺の扱い酷くないっ!?」 「酷いことされんの好きだろ」 「なんだその俺様セリフっ! 俺にそっちのケはないよっ」 「えっ」 「意外そうな顔されちゃった!」 ぷんすか口を尖らせながら、高梨は大人しく椅子に座る。 ったく、こいつは。