何やってんの、あいつ。
思わず声に出しそうになったけれど、近くに高梨がいるのを思い出して、くっと言葉を飲み込む。
向こうはそんなこと、露知らず。
しばらくきょろきょろ不安そうに見て、それから窓から顔をのぞかせる俺を見つけると、
ぱぁああっと口をほころばせて、小走りでこちらにやってくる。
……なにこいつ、可愛すぎんだけど。
こんなことやられたら、誰だってドギマギするっつーの。
ニヤニヤする顔を見られなくなくて、思わずストローから口を離して、手で覆い隠す。
「……み、御影くん」
俺のところまでやってくるけれど、やっぱり距離がある。
それにちょっともやっとする。……ん?
「何?」



