なんでなん?


なんで何も言わないん・・・?


なぁ、答えてやっ!!













「恵大ッッ!!」


病室には、泣きじゃくる人々の声、鼻をすする音。


・・・・ベッドには、愛しい人の姿。



「みぃちゃん・・っっ・・。」


「おばさん・・・、けーたっっ・・・・!」


「みぃちゃんっ」


何でか涙がこぼれ落ちてく。
信じたくないのに。
信じたくないのに。




私は今日の朝、いつも通りに家を出た。
会社に、最後の挨拶をしに行く為に。
ちょっと遅い出勤だった恵大に見送られて。



『ちゃんと挨拶してこいや〜?』

『わかってるよー』


『ふは。やっとやなぁー・・・』

『?何が??』


『やっと、みぃをお嫁さんにできるんやなぁって。』


『へへ♪行ってきますっ』


『んーきぃつけてや』


ーパタン。



これが恵大との最後だった。