燐音は、ふと隣の席の『桜宮 友樹』を
見た。
「……っ」
そう、『桜宮 友樹』君は、
和子の言った通り、イケメンでした
どんだけ、整っているんだ!?
日に透ける茶色の髪に、目鼻口と
整った顔、そして瞼を開けると
琥珀色の目……って…目っ!?
「……俺の顔に何かついてる?」
「……っぁぁ!!」
完璧に見てるのバレた?
「べっ、別に…なっ何でもないよ」
……今絶対変な女だと思われた
「……なら、いいけど」
「……アハハハ」
…いっ言えない!!見とれてたなんて
死んでも言えるかぁぁぁ
と、1人心の中で葛藤していた。
やっと帰れると思っていたのも…つかの間
「………っ疲れたぁ」
叶木 燐音は、入学式の日に限って
……先生の雑用を手伝わされました。
「…何だこれは重いっ!!」
私の手には、教材が積まれていた。
「いやあ、入学式で色々大変で教材を運ぶ暇が無かったんだよね
じゃあ宜しくな!!頼んだよ」
と、LHR後に先生に捕まって任されてしまった。
「……入学式の日に雑用なんて」
今日の出来事を振り返っていた
「あの後、何回も違うって言ったのに……」
燐音は、イラついていた…
あっ因みに教材運び1階から3階まで
20往復異常しています。
その間に、誰か男子が手伝って
くれるような少女漫画チックな
出来事は、ありませんでした。
生徒で残っているのは、私だけでしょう。
現実は、こんなものですよ……

