リンネ・ゲート ~輪廻を司りし門~


「だから違う!!」


そんな2人を見ている人がいた。



いや、正確には燐音を……



それは、さっきまで燐音が見ていた
男子生徒だった……

「………叶木 燐音…あいつが鍵…」


彼の手には、赤い生地の御守りが
握られていた。


それがどのようなものかは、
彼しか知らない…





「……。」


「……う…んっ」


「ビクッ…」


誰かこの状況を説明してください。


そう、入学式が終わり
只今LHRなのだが……


私の座った席の隣には、
寝ている桜宮君の姿があった…


こうなったのも、数分前に遡る。


通常は、入学したての為か出席番号順で
席は座るが…


今の状態になったのは、和子の策略の
せいだった。


私は、あの後何回も弁解した…。



が、しかし聞く耳を持ってもらえず
元々別の席に座っていた私が
何故か今の席にいる……。



「先生、和子ぉ目が悪いんですっ!
叶木さんと席変わってもいいですか?」

この言葉から始まったのだ……


かのうぎ…で前から2番目の私

くさなぎ…で私の列の一番後に座る和子

桜宮君は、そんな和子の隣


和子と桜宮の間には何故か5人いた。
苗字が偶然にも被っている子も中にはいた。