でも、有川くんに特別な気持ちを抱いてるなんて認めたくないよ。 だって認めたら、あの頃自分が信じてきたものをすべて後悔することにから。嫌いだと言い張って保ってきたものが、脆く簡単に壊れてしまうから。 だけど、私、有川くんのことが――。 溢れ出しそうになった言葉を飲み込んで、東口の方を見つめる。 私のことなんか見ていない彼に乞うように向けた視線は、どんなに頑張っても見失った背中を捕らえることは出来なかった。