家に着くと、昼間の男の人がいた。
「よぉ。遅いじゃねぇか。
さっさと石を渡しな。」
「祖母の形見です。
渡すわけにはいきません。」
トルネは目配せをして話し始める。
「おじさんさぁ、この子が無理って言ってるんだから諦めなよ。
そんなに人様の形見が欲しいの?」
男の人の気が逸れている間にそっとその場を離れる。
「お前、昼間の…。まさか、お前もあの石を狙っているのか?」
「何言ってるの?
俺は人様の形見を頂こうなんてこれっぽっちも思っちゃいないね。
だいたい、人様の形見を頂いてどんな価値があるっていうんだ?」

