「のんちゃんと山下くんの馴れ初め教えてよ…」



このみのそんな言葉に私はこのみを救うぞ大作戦の計画をした日を思い出した。




まだ姫野とこのみも付き合ってなくて、私も秀平くんを山下くんって呼んでた頃。




このみを救うぞ大作戦計画は山下くんの部屋で開かれた。





「文化祭が始まったら劇始まるまでに段ボール見つけてくれ」




姫野と山下くんは山下くんのベットに座って、私は二人の向かい側の床に座っていた。





「段ボール…何入ってんだよ」



「それがわかんねぇんだよ。でも川瀬が笹野に捨てるように頼まれて、どこかに隠したはずなんだ」




山下くんと姫野が真剣に話す姿を見て私は手をぎゅっと握った。




姫野…山下くんと近いんだよ!!!!!




普通そこは私のポジションだろ!!!!




そう言って姫野の頭を殴ってやりたいけど、彼女でもない私にはそんな資格ない。




思わずため息をつきそうになる。




だめだめ、ため息は幸せを逃がすんだから。





「…てことで、最後にはこの写真を突きつけてやる。わかったか?橋田」




「ん」





私がモヤモヤしてる間にも話し合いは進んで、このみを救うぞ大作戦は完成した。




時計を見るともう日付が変わっていた。