隣の席の姫野くん。





でも、家に帰ると襲ってくる孤独感。



こんなときに限って家には私一人で、寂しくて辛くて仕方がなかった。



明日はあんなに楽しみにしていた文化祭だったのに



明日なんて一生来なくていいなんて思った。





一人の暗い部屋で、布団に潜って泣いていた。





これは小さい頃からの癖。




誰にもばれないように、静かに泣く。



そして、布団から出たら笑うの。




誰にも心配かけないように




ブブッ




だれもいないのに声を殺して泣いていると、ケータイがなった。




その瞬間、あの日のことが頭をよぎった。




もしかしたらまた…




そう思うと、呼吸が乱れて指が震えてどうしようもなかった。