ガバッ!
い、今何時?
ふっと目が覚めて横を見ても啓の姿はない。
時計を見ると……8時……
8時かぁ……
え?
はち、8時??
ぎゃーーーー!寝坊っ!
なんで?
啓起こしてくれたっていいじゃんかぁ!
学校は9時から始まる。
家から学校までバスと歩きで30分。
ありえない!
間に合わないっ!
つか、啓のバカぁ!
意地悪……
結局裸のまま寝ちゃったし……
あたしは適当に上着を羽織って洗面所に行く。
鏡を見ると首筋にキスマークが……
最低……
今日体育あるんだってば……
あーもぅ
時間ないっ!
もう啓は家出ちゃったのかな?
急いで制服に袖を通し、ダイニングに行くとご飯が置いてある。
…………。
置き手紙はなしか……
朝ごはん……食べなきゃ。
せっかく啓が作ってくれたんだもん。
……
ごちそうさまっ!
さぁ、カバン持って、行こ。
勢いよくドアを開けると……
外には啓がいた。
「プッ……寝癖ひでぇぞ。笑」
は?
「ほら、置いてくぞー」
「え?ちょっ、ちょっと!啓??」
「なに?」
「何でいるの?学校は?」
「お寝坊菜々の送迎しなきゃいけないから待ってた。」
はあ??
「お、起こしてくれたっていいじゃんかー!ずっと外で待ってたの?信じられない!」
「だって、よく寝てたし。あ、あと。記念日忘れてたからお仕置き。」
「っっ///それを言われると………………」
「ほら。今日は送ってってやるから。」
「いや、送ってってやるからって…………もっと早く起こしてくれれば……」
「ん。今日は一緒に行きたい気分だったんだよ。わりーか!」
え……
啓……顔真っ赤……
「……プッ……そーいえばいいのに!焦って寝癖もまともにとかせなかったじゃんか!」
「うるせ、あ!首みた?」
//////
思わず赤くなる。
「み、みたよっ。今日……体育あるのに……つけないでよ。」
「ちゃんと隠しとけよー?変な男よってこないよーにお守りなんだから。」
「ぎゃ、逆効果だよ。」
「はいはい、さっさと車乗れや!遅れるわ。俺まで遅刻になる。」
誰のせいよ…………。
私は頬をふくらませながらちょっとホットして車に乗り込んだ。
車だと約20分でつく。
あー、セーフ。
遅刻しなくて済む……。
「どする?駐車場まで行くか、近くのコンビニでおろして歩いて行くか。」
「……バレちゃまずいから……コンビニで降ろして?……。」
「らじゃ。心配症だな。」
「なっ!そ、そんなことないしっ!大体啓が危機感ないんだよ!」
「んあ?」
「…………。啓モテるから……いろんな人に見られてんだってば。」
あーもぅ!恥ずかしい。
コンビニについたから勢いよく車のドアをあけて
啓に一言 ありがと。 と呟いて車を降りた。