私は遠くからその様子を見ていた。
『山南はん‼︎何でやの?何で…‼︎』
『明里…すまない…』
『山南はん‼︎一緒に暮らそうて言ってくれはったやん。うちは嬉しかったんやで?それは嘘やったん?』
『すまない…明里…すまない…』
『何か言うてぇな‼︎うちを1人にしやんといてや‼︎』
『最後に会えて良かったよ、明里。私の後に死のうなんて考えないで、生きてください。愛してる。さよなら』
『山南はん‼︎嫌や‼︎山南はん‼︎』
山南さんの障子がゆっくりしまった。
側で泣き崩れてる明里さん。
私も静かに涙を流した。


