入っていたのは 私がずっと見ていた簪だった。 『僕の前くらい素直になってよ。恋人なんだから。』 『……ごめん。』 『いっぱい甘えてよ。こころ。』 『総司…ありがとう…』 どうしてもそっぽを向いてしまう。 『……どういたしまして。』 何故か総司もそっぽを向いてしまった。