『……………。』



沖田は多恵の死体をしばらく見つめて
刀を鞘に戻した。



そして、私の方に近付いてきた。



腕の拘束を解いて
着物を正してくれた。




そして




ギュッ




『………え?』




『ごめん…こころちゃん…ごめんね…』



『沖田…』



『………帰ろうか。』



『うん…』




沖田は羽織をこころの前に掛けて
こころを抱き上げた。



そして屯所へ戻った。




その間、お互い会話はなかった。