最悪彼氏×最悪彼女



「お前、何やってんの?」

私は、おもわず、声のした方向に振り向く。


そこには、どこかで見た覚えがあるような、男子生徒。

「お前、あの生徒会長か?」


ちっ...。


私は、心の中で、そう呟いた。

「そうだけど。あんた、誰?」



ばれたんなら、もう猫かぶる必要はない。


だけど、これが他の人に知れ渡ったらまずい。


「俺は、相沢陸(あいざわりく)。
 って、その前に、お前...なにやってんだよ。それ。」


「それ」なんて、言われなくても何が言いたいか、分かる。


迷う必要もない、この、タバコだろうな。