恋するほど   熱くなる

先生は私の首筋に唇を近づけて

ふぅっと息を吹きかけた。

「ダメです。」

「大丈夫。キスマークは付けないように気をつける。」

「そうじゃなくて。」

先生がふざけているのかそうでないのか

混乱している私にはわからなかった。

「反応がいいね。私のものにしてもいいくらいだ。」

私は先生にたっぷりと大人のキスをされて頭がクラクラしてしまった。

「隼人は君のことに夢中だ。アイツの頭の中は二十四時間君のことでいっぱいだ。君がこのままずっと仕事を続けるのなら、アイツもずっと君のそばを離れないだろう。私の言っている意味がわかる?恋人としての隼人を君が望んでも君のためにもならないしアイツのためにもならない。君は頭が良いからそれがどういうことなのか理解できるはずだ。今何をアイツに求めたらいいのかがはっきりわかるはずだ。そしてそれが現実であって真実だ。だがそれをどう取るかは受け取る人間の数ほどある。現実の辛さはその受け取り方次第で軽くなるものだ。」

先生は私にそう言った。