恋するほど   熱くなる

今ここには美莉の他に十名以上

この妖精プロジェクトにランク・インを狙う敵がいた。

僕がざっと見た限り

美莉の上をいく候補者はいなかったが

一人目立つのがいて気になった。

西部の事務所からエントリーした女で

沙緒里と言った。

美利と同じくらい小柄だった。

目が清純な印象を放つくらいで

他はたいしたことはないようだったが油断できない。

このプロジェクトは始まったばかりだ。

一ヶ月後のクリスマスに結果が出る。

選ばれる妖精は一人だけだ。

今夜は顔合わせだけだったが

誰もが選ばれたいと思っていた。

美莉本人はそうでもないらしいが

僕はやることは全てやるつもりだった。

彼女は僕について来れるだろうか?