「…消えた」


凪原は珍しくポカンとした表情を浮かべ、ポツリと呟き凍った表情のままの俺を振り向いた。


「ねえ消えたよ、あの人たち」

「………あ、ああ」


対する俺は、錆び付いた鉄の匂いに、今すぐにでも卒倒しそうだ。