なんとか飲み込んだ水を吐き出し、凪原は仏頂面でバケツを台所の上に置く。 機嫌悪そうだなと他人事のように思い、俺は立ち上がった。 その時、キンと耳鳴りがした。 同時にぶつぶつと肌が泡立つような寒気が全身に走り、俺はその感覚に身震いする。 これは…まさか。 「北見ッ!!」