本当にどうなっているのだろう。

この村に来てからというもの、そんなことばかり思ってる気がする。


あの聲が斧女のものなら、あの時聴こえた聲も、斧女の聲ということになる。


でも...それっておかしくないか?



殺される被害者側が助けを求めるのはわかるが、俺に(故意に求めたとは思えないが)“タスケテ”と言ったのは斧女だ。


なぜ殺す側が、助けを求めてるのだろう。



……ダメだ。わからないことが多すぎる。



それから、凪原が民家の中をかなり雑に捜索したが、手がかりになりそうなのはなにもなかった。


血の匂いが充満する家から離れ、俺たちは一旦外にでる。