知り合いの頭を斧で平気で割る人物だ。


死ねとか普通に思ってそうだ。



……けど、なぜだろうか。

あの聲が、泣いてるようにしか聴こえない。


最初に聴こえた”タスケテ“も、ひどく悲痛で必死に涙をこらえてるような聲だった。


だから放っとけなかったんだ。


「じゃあ、さっきの聲は斧女の心の聲ってこと?」


「………………」


俺はなにも応えられなかった。