凪原は少しムッとしたが、呆れながらも血がついてない反対の手を向けてきた。


見ると、凪原の手のひらには薄桃色の桜の花弁がポツンと置いてある。


あの桜の樹の花だ。


「なんでこんなところに…」


「あの女が置いていったとか」