ジャリジャリと乾いた土の地面を歩いてると、惨劇が起きた民家に着いた。

辺りは不気味なほど静まり返っていたが、まだあの男の悲鳴は耳に強くこびりついている。


玄関先には、斧で頭を割られた男の死体が…。



「…ない?」


軒下には、人形の影と血だまりがあるだけで、死体がない。


まるで地面に死体の影だけが染み込んだみたいだ。